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ウディアレン作品との出会いと世界観



ウディアレンの作品を知ったのは多分10年位前・・わりと最近です。当てもなくあるCDショップをうろうろしていて、何か気になるDVDだな・・と手に取ったのが「スコルピオンの恋まじない」。その時なぜかためらいなくジャケ買いしてしまったのですが、直感に導かれたのかな・・?この作品のおかげで、ウディアレンという監督(作品)をもっと観たい、知りたい!と強く思ったのでした。


『スコルピオンの恋まじない』 2001年 アメリカ
キャスト:ウディアレン・ヘレンハント・シャーリーズセロン

これを初めて見た時、1940年代のニューヨークが素敵すぎてクラクラでした。衣装やオフィスなどの古くささと洗練された感じ、お酒を飲むシーン、薄暗い明かり・・(すてき・・目が♡)ここでまずその世界観にやられました(笑)。それからストーリー。大人のジョークが効いていて、ウディアレンがオフィスで犬猿の仲であるヘレンハントに隠れてヘレンハントの机をゴソゴソ漁っているところに運悪くヘレンハントがやってくるのですが、びっくりしたウディアレンが手にしてた書類を宙に飛ばすんですね。ここが私的にツボにハマってしまい・・しばらく笑えました。

シャーリーズセロンも出ています。もうとんでもなく綺麗。しかも作中でウディアレンを誘っております・・それも面白い。。
犬猿の仲のヘレンハントを好きになってしまったウディアレンが、まじないを使ってヘレンハントを操り自分を好きにさせようとするのですが、最後はまじないなしでも好きになっていたというお話。昔のニューヨークの雰囲気、最高です。

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ウディアレンのこれまでの作品は60以上に及びますが、わたしが今まで観た記憶に新しい順で勝手に挙げてみます!記憶に残っているものとそうでないものの差が結構ありますが・・彼の作品はラブコメディからシリアスなものまでありますが、色んなダメ男が出て来ます・・。そこがまた面白いんですけどね・・。(架空の他人事だし。笑)



『ブロードウェイと銃弾』 1994年 アメリカ
キャスト:ジム・ブロードベント・ジョンキューザック・ハーヴェイ・フィアスティン

一番最近観たのがこれ。自分の才能を信じて止まない脚本家が一旗揚げるために、止む無くギャングの悪玉ボスから出資してもらうのだけどボスの愛人を役者として使うのが条件という・・。その愛人の声がピンクの電話のよっちゃん(知らない人いる?)のようでしかも演技力なし・・。辛いところだと思う。ところが、悪い原因は実は脚本にあるんじゃ・・と、ボスの手下が手を加え始めたらみるみる良くなっていき、終いにはボスの手下による舞台になってしまい、自分に才能はなかったと恋人と結婚するという・・悲しいというかいろいろありえないけど、銃でバンバンよく撃つ感じのお話。作品を通しては(アーティストがギャングの素人に脚本を書いてもらうなんて皮肉なものだな・・)ズバリ皮肉な関係・・。そんな感想を持ちました。



『私の中のもう一人の私』 1989年 アメリカ
キャスト:ジーナ・ローランズ・ミア・ファロー・イアン・ホルム

喜劇作家・コメディ役者としてウディアレンを知ったので、この作品は新たなウディアレンの女性を描いたものとして新鮮に映りました。完璧な女性である主人公は、皆がうらやむようなキャリアコースを辿って祝福された結婚をするのだけど、50歳になって本当の自分を生きてこなかったことに気が付く。知識や芸術に富み、本を執筆し、大学では哲学を教え、夜は友人たちと夕食・・そんな生活は果たして本当の幸せなのだろうか・・と、まわりの声に耳を傾けるうち疑問をもつようになっていく。自立した大人の女性の心をまざまざと映し出しています。ウディアレンの「悲喜劇」の「悲」のところが作品を通して漂っていて、こういった作品はウケは悪いかもしれないけど、生意気なようですが人生に深く触れていると感じました。



『ブルージャスミン』2013年 アメリカ
キャスト:ケイトブランシェット・アレックボールドウィン・ルイス.C.K

作品の感想は・・ジャスミンが痛かった・・。かわいそうとか、自業自得、とかいうレベルではなくジャスミンという女性がヒリヒリしてきました・・。(アメリカ人どれだけプライド高いねんっ)なんて、また個人的なアメリカへの思い込みを強化してくれた作品かも。(家とか車に対する執着など)過去の優雅な暮らしに未だ酔いしれているジャスミンは、一文無しになって妹の家に身を寄せるのだが、裕福だったあの頃から抜け出せないまま、嘘に嘘を重ね何もかも失っていく・・。・・ウディアレン・・ここまで女性の心を抉らなくても・・。痛々しいジャスミンを演じたケイトブランシェットがすばらしかった。



『人生万歳』2010年 アメリカ 
キャスト:ラリーデヴィッド エヴァン・レイチェルウッド パトリシアクラークソン

かつての栄光とは・・例えてみるなら、賞味期限の切れたおいしいハムとか、産地直送なのに新鮮じゃなくなったカニみたいな感じ。いつまでもしがみついているとお腹をこわしかねない・・、うっかりすると最高だった過去を生きてしまいかねない、そんなことをわたしは思うのですが、この主人公はかつてノーベル賞候補にも挙がるほどの優秀な学者。そこに田舎から家出してきた世間知らずの若い娘が転がりこみ、成り行きで結婚するんです。プライドが高くて神経質な老人と10代の娘が結婚するって、ウディアレンらしいな・・と思うのですが、この作品で感じたのはやっぱり人生って予測不可能だ・・ということでした。



『ウディアレンの重罪と軽罪』 1989年 アメリカ
キャスト:キャロラインアーロン アランアルダ ウディアレン

重罪と軽罪に苦悩する二人の男性を描いた作品。重罪のほうは愛人に脅された医者が身を守るために人を雇って愛人を殺害してしまうのだけど、その罪の意識から逃れられず苦悩するのですね。軽罪のほうは(主観ですが)妻とうまくいかなくなったウディアレンが好きになった女性が一年後にライバルと結婚してしまうという、哀れな結果に。一方の医者のほうは一年後すっかり罪の意識から解放されて伸び伸びやっているという、これもまた皮肉な結末。重罪も軽罪も同じ罪は罪、、ラストがよかったです。


『アニーホール』1977年 アメリカ

ダイアンキートンのこのファッション好きです!キャラクターにもよく合ってるなあ。アニーホール、切ないお話でした、出会いはあんなに幸せだったのに・・いつしか熱も冷めてお互いの粗探しが始まって・・。生きていたらきっと誰もが少なからず味わう苦みの効いたストーリー。『ウディアレンの重罪と軽罪』や『人生万歳』もそうですが、ラストは女性が男性よりも夢を追って遠くへ行ってしまい、残された男(主にウディアレン)は悲しみに沈む・・という設定が多いですね。ウディアレンの人生観や女性観がここに表れているのかもしれません。昔の作品ですが、きっといつ観ても心に響くものがあると思いました。



『ギター弾きの恋』1999年 アメリカ
キャスト:ショーンペン サマンサモートン ユマサーマン

わたしの中で一番ダメ男だったのがこの主人公。めちゃくちゃギターが上手くて天才肌なのだけど、それ以外笑えるぐらいにダメダメ。ショーンペンがダメっぷりを好演するものだから結構イラっとしますよ(笑)。女グセの悪い主人公が偶然ナンパした口を利くことができない娘と同棲するのですが、その娘はサマンサモートン。食いしん坊で少女のようで、とってもかわいらしいのです。


いつもパンを食べていて、太ってる!とか言われるんだけどずっとニコニコしている。でもやがて別れの時がきて・・この男のダメっぷりは印象的だったのでよく覚えているんですけど(なぜだか)、列車の音が好きで一人で聴きに行くそれだけの為に命をかけるぐらい必死になったりする訳のわからないところとか・・やっぱり天才と言われる人は普通はしないことを普通だと思っているでしょうから、だから天才的なことが出来るんでしょうね・・。どれぐらいダメダメなのかはお時間あるときにでも観てみてください。

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以上8作品挙げてみました。他にもあるのですが追々追記します。改めてみてみるとヒーローがいないことに気が付きました・・(笑) 

けれども、リアルに現実を見つめ捉えようとする眼や人生についてまわる理想と現実のはざまを描き出してくれるところなど、あー面白かった、では終わらない心に残るものがあります。

ポスターや、DVDのパッケージを観るたび思うのは生粋のニューヨーカーにも関わらず、(フランス臭さ)が漂っていること。彼の持ち味がそうさせているのかもしれませんし作品のもつ雰囲気によって醸し出されるものなのかもしれません。

高齢になった今でも映画を撮り続けていてくれることはとても嬉しいし、勝手に励みにさせてもらっています。数年に一度ドンと制作するのではなく、毎年コンスタントに撮り続けているのは彼自身が映画を撮ることによって満たされることが必要だからでは、、なんて生意気にも勝手に感じてます。つくり続けることが必要な人なのだろうなって。これからも体力が許す限り、ずっと撮り続けていて欲しいなあ。




 
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